がん養生中に痛みや腹水が生じた時
2020年02月06日
急性の炎症を速かに鎮めるコツ
長くがんの養生をしていて、時折ピンチを招く事があります。
例えば、乳がんで骨転移した場所が痛み始めた。
膵臓がんで今まで痛みはなかったのに、突然に痛みが襲ってきた。
消化器や卵巣がんで、腹膜播種が生じて、いきなり腹水が溜まり始めてしんどくなった・・・等。
こんな時には何かが原因で炎症が悪化し、慢性炎症の土台に急性炎症が起こっている可能性があります。
CRPという炎症反応値が上昇するのもこの時です。
がんは、慢性炎症を土台にして増殖しますが、このような急性の炎症を起こすきっかけとして、風邪やインフルエンザ、ヘルペスなどの感染症にかかった、度重なる抗がん剤治療で炎症が誘発された、ある種の食べ物を食べた後に突然に痛み出した・・・等の原因が必ずあります。
このような時は、急性炎症を起こすIL-6(インターロイキン6)という炎症性のサイトカインが放出され続け、痛みや腫れ、骨膜破壊などを起こす他、筋肉のタンパク質を分解して筋肉萎縮(痩せて体重低下)を起こす、血中アルブミンを低下させ浮腫、腹水、胸水を起こす、生体を維持する酵素の働きを抑制し、食欲不振や倦怠感、不眠、鬱などを起こすなど、過剰な免疫反応を起こしますので、速かにこのサイクルを絶たねばなりません。
まずは、炎症の大元になるトランス脂肪酸を排除し、オメガ−6系オイルも極力控えてください。(今月号3月の養生の裏面に資料をつけましたので、ご参照ください)
1個のチョコレート、クロワッサン、天ぷらを食べた後などに、急激に悪化する事が多いのです。
痛みは酸化毒ですので、第一大根湯(大根おろし大さじ3、醤油小さじ1、生姜おろし小さじ1、温かい棒番茶400cc)を服用し、痛みの元になる過酸化脂質を排泄しましょう。