バセドウ病眼症の治し方
2021年11月04日
バセドウ病眼症の治し方
甲状腺の病気は少ないと思われがちですが、現在日本では15人に1人が何らかの甲状腺疾患を持っているという、糖尿病に匹敵するほどポピュラーな疾患になっています。
その中でもバセドウ病は20〜60までの年齢に多く発症し、特に30〜30代の若い女性に多い傾向があります。
現代人の生活習慣は、パソコンやスマホを触って夜更かしする、ストレスが多い社会構造、無理をし過ぎるなど、免疫に負担をかける要素が溢れています。
バセドウ病は、これらの生活習慣により、免疫のバランスが崩れ、自分の甲状腺の表面にあるTSHレセプター(甲状腺ホルモンを刺激して新陳代謝を上げる働き)を異物と勘違いし、自己抗体(TSHレセプター抗体)を作ることで、甲状腺ホルモンが過剰に放出され続けることで発症します。
したがって、養生の根本はバランスを崩した免疫力を回復させて自己抗体のTSHレセプター(TRAb)を正常化することです。こちらに関しては、病院のお薬で比較的容易にコントロールする事が出来ます。
ところが、自己抗体の値は落ち着いて他の主だった新陳代謝亢進の症状も落ち着いているのに、バセドウ眼症がなかなか元に戻らないというお悩みを数多くお聞きします。
バセドウ病眼症を発症するのはバセドウ病の中の3割程度の方で、自己抗体の中でもどちらかというとTSAb抗体の方が関与しているようです。
自己抗体が眼球の周りにある脂肪や眼球を動かす筋肉の中に存在して、それが的になり炎症が起こります。
一度炎症が起きるとその炎症を鎮めるために組織液が動員されるのが中医学の考えの痰湿であり、それが炎症により熱化することでゼリー状の痰熱になります。
この痰熱物質が、眼球を押し上げてくる事で、瞼の腫れ、目の痛み、眼球突出、眩しさ、複視などが起こります。
ですので、2番目のポイントが、炎症を起こさない食事と生活の養生と、出来てしまった痰湿熱を取り除く養生になります。
バセドウ病眼症の悩みは、特に女性にとっては極めて深刻であるにも関わらず、病院では“一度出たものは元に戻らない“とか“命に関わらないから“で片付けられてしまうことが多いようです。
でも、ご安心ください!!!
こちらでは、多くのバセドウ眼症の皆様が、漢方と養生の併用で早い方で2〜3ヶ月、少しかかる方で6ヶ月ほどで回復されている方がとても多いです。
漢方養生は
1、交感神経の緊張が持続する生活習慣をやめて、免疫力を整える
2、炎症を助長する食生活習慣を改め、清熱解毒してゆく
3、出来てしまった痰湿熱を化痰薬で解毒してゆく
の3つになり、養生は処方薬の効き目に大いに左右されますので、必ず養生なさってくださいね。
それでは次に具体的な養生の仕方をお話して行きますね♬
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