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寒暖差でやられる思わぬ症状

ここのところ、朝晩が急激に冷えてきました。
とはいえ日中はまだ30度を超える暑さの日もあり、朝晩と日中の気温差が10度を超えてきました。
昼間は暑いので、毛穴が開き汗をかいていますが、夜になると一気に冷えて毛穴も閉じます。
これが通常の反応ですが、長い夏の疲れで自律神経の反応が弱っていると、気温が下がっても毛穴が閉じず、寒気が体に侵入しやすくなります。

特に、油断して薄い掛け布団のまま眠ったり、布団を跳ねてしまっていると、明け方の気温の低下で体が冷えて、この時期特有のトラブルに見舞われる事があります。

一つ目は、寝違いや筋違い、寝ている間のギックリ腰などです。
寝ている間は血液は主に内臓の方に集まり、その日の解毒や栄養の取り込みなどをやっていてくれるために、骨格筋への血流量は低下し、筋肉はただでさえ冷えて硬くなりやすいです。
布団が外れていたりするとますます筋肉が冷えて引き攣り、寝返りを打っただけでも筋違いを起こしやすくなります。

二つ目は、朝起きた時に体が冷えて、頭がぼんやりする、眩暈がする、手足が重だるい、元気が出ないなどの症状です。
ひどいと、お腹を下したりすることもあります。
特に前の晩にビールを飲んだり、冷たいものを食べた、冷麦、冷やし中華などの麺類を食べた、ヨーグルトやアイスクリームなどの乳製品を食べると、体の中にゼリー状の痰湿を作りやすくなり、それが気の巡りを塞いでしまうために、ぼんやりと気怠い症状に襲われやすくなります。

こんな時の対処法をご紹介します。
1、晩ごはんには、麺類、油物、乳製品、甘いものなどを避けて、ご飯とお味噌汁におかずという和定食がお勧めです。
2、寝るときに適温でも明け方冷えることも想定して寝具を選んでください。
特に首筋が冷えると一気に体が冷えて硬くなりますので、タオルやストールなどで必ず首元をガードして冷やさないようにご注意ください、
3、症状が出てしまったら、まず温灸器などで首筋の大椎を温めます。
全身に温かい陽の気を送るツボで、筋肉を柔らかくし、痛みやコリを和らげます。
温灸器がなければ、ペットボトルに温かいお湯を入れて温めたり、ドライヤーで首元を温めるのもアリです。
4、さらに体を温めて痰湿を溶かし、気の巡りを回復させるには、葛根湯を温かい紅参茶で飲むのが良いです。
5、痛みが強ければ、松の節のエキスなどで、督脈を温めるとさらに効果が上がります。

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