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コロナから続いているお腹の不調を治すには?

質問:コロナに罹って以来、急性症状は取れたものの、微熱があるせいか食欲がなく、プリンやゼリー、アイスクリーム、そうめん、冷麦、菓子パンなどしか食べたくないのが2ヶ月以上続いています。
タンパク質が足りないので、プロテインを飲んでいますが、お腹の調子が悪く腹痛が起きて何度もトイレに行きます。
下ると益々しんどくなり、お腹も張った感じで食べられません。
体調を戻すにはどうすれば良いですか?

回答:
お腹の調子が悪く食欲が低下すると、どうしても即エネルギーになる糖質を摂りたくなりますが、甘いものは血糖値を急上昇させ、インスリンが出過ぎて今度は低血糖が起きるという血糖値スパイクを起こしますので、良くありません。
この血糖値スパイクが、有害なアルデヒドを生み出して、組織を傷つけて慢性炎症や糖化を促進するので、甘いものでお腹を満たさないでください。

また、下痢やお腹の張りなどのトラブルがあると言うことは、腸漏れ(リーキーガット症候群)を起こしている可能性があります。
小麦のグルテンや乳製品のカゼインなどのタンパク質は、日本人にとって非常に消化しづらく、未消化のタンパク質が腸壁を傷つけて大きな分子のままの未消化のタンパクが血管に取り込まれ、体を機能させるためのアミノ酸として吸収されていないために、正しいエネルギーが作られず、胃腸が動かない、消化酵素が作られない、血液や筋肉、骨などに置き換わらないなどの不具合が生じます。

プロテインはいろいろなタイプのものがありますが、もしも腸漏れを起こしている人が、乳製品由来のホエイプロテインを飲んでいたら、益々腸の炎症を悪化させ逆効果です。
また、こうしたプロテインは自然の食材と違い、飲みやすくするために、様々な添加物が加わっていますので、基本的にはお勧めできません。
そして、噛まずに飲めると言うことは、口の中での唾液による消化の恩恵を受けられず、胃腸に大変な負担をかけることになります。

そこで、このような状態から回復するためには
1、腸のトラブルの原因になっている甘いもの、小麦製品、乳製品は控える

2、お粥、野菜スープ、半熟卵、湯豆腐、白身の魚、茶碗蒸し、白湯で溶いたきな粉などを1日3〜6回に分けて、少量づつ、たとえお粥やスープであっても30回くらい咀嚼をしてから飲み込むことで、2週間ほどでかなり症状が落ち着いてきます

3、粘膜の炎症を鎮めるために、ササのエキス、冬中夏草、紫蘇、紅参などを合わせた漢方製剤が回復を早めますし、腸のタイトジャンクションという緩んだ関門を閉めるにはビタミンDが有効ですので、食事療法と併用されるのが良いです

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