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なぜ自律神経失調症は起きるのでしょう
病院でいろいろな検査を受けたけれども、どこにも異常がない。けれども、けっして仮病をつかっているのではなく、本当につらくて身のおきどころがない…と切々と訴えられます。
実は、私の保健室にやってこられる方の6割が、自律神経失調症なのです。
病院では、検査データに異常がないと、簡単に“自律神経失調症ですね!お薬は、安定剤でも出しておきましょうか”といわれることが多いようですが、この病気はご本人にとってはとても深刻です。ひどくなると、仕事も家事もできない状態になってしまします。
また、こんな状態が長く続くと、ホルモンのバランスが乱れて、生理不順になってしまったり、免疫が低下して、感染症を起こしやすくなったり、さらに持続すれば、膠原病やがんを引き起こしてゆくことにもなりかねません。まさに、自律神経失調症は、万病の元なのです。
私は自律神経の失調は、日ごろの生活に何か問題があるために、それに気づかせようとして、体が警告サインをだしてくれている有難い反応と考えています。ですので、このサインが出ているうちに何らかの生活改善を行えば重い病気を防げるわけです。事実、このサインを無視して、そのままのライフスタイルを続行しますと、必ず本格的な生活習慣病に突入します。もしくは、疲れていても疲れを感じることさえできない体になり、突然倒れたり、難治性の病気へと移行します。
自律神経失調症の方とともに、今の生活を見直し、症状がとれて、イキイキと輝いた生活を取り戻されるサポートをするのが、当保健室の役割のひとつです。現在、がんやアトピーで悩んでおられる方も元には必ず自律神経失調状態があったことと思います。なぜなら、がんもアトピーも自律神経失調状態で起きる病態だからです。今、つらい症状で悩んでいらっしゃる方、大丈夫です!!!必ず元気になることができます。私と一緒に頑張ってゆきましょう。
自律神経失調症とは
皆さんもよくご存知のように、自律神経というのは、交感神経と副交感神経という、相反する神経により成り立っています。交感神経というのは、エサとり神経ともいわれています。つまり、野生の動物がエサを求めて獲物を狙うとき、目はカッと見開き、心臓をバクバクさせて戦うエネルギーを全身にみなぎらせますよね。人間でいえば、やる気で仕事をしたり、緊張を伴う状態ですが、そのほかにも、いやなストレスに長期的にさらされているときや、寝不足で体が疲れているとき、そしてクヨクヨと思い悩んでいるときも交感神経が異常緊張しています。こんなとき、皆さんが訴えられる症状は、イライラする、心臓がバクバクする、首の後ろから、肩にかけてコチコチに詰まった感じがする、胃が張った感じがするなどです。逆に、副交感神経とは、別名リラックスの神経ともいわれています。
皆さんは、どんなときにリラックスしていますか?例えば眠っているときとか、おいしくご飯をいただいているときとか、ゆっくりトイレに入っているとき、そしてなんといっても好きなことをやっているときですよね! 副交感神経は、主に消化、解毒排泄、体内に取り入れられた食物の見張り役にもかかわっている神経です。副交感神経の働きが低下していると、便秘をしてスッキリしません。けれども、あまりにも副交感神経が過剰に働くとこれもまた大変です。皆さん、休日などに寝すぎたりして頭が痛くなったり、やる気がでなかったり、フワフワとした感じがあると思います。甘えや自堕落な生活など、過剰なリラックスもだらだらとやる気を失ってしまい、つらいものです。このように、交感神経と副交感神経は常にシーソーのようにバランスをとっているのですが、そのシーソーが乱れ、バランスを失っているのが自律神経失調症です。
自律神経失調症は必ず治ります
今までご紹介したように、自律神経失調症は子供からお年寄りまで、どの年代でもおこります。長い年月にわたって自律神経失調症で悩んできた方には信じられないかもしれませんが、これは必ず治すことができるものです。自律神経失調が起きるには、必ずそれなりの原因があり、それに対して心と体が調和していないことからきているものなので、きちんとした対処をしてやれば、必ず治ってくるのです。ただし、この原因は人によりまちまちです。今まで何をやっても良くなれなかった人は、どこか対処法に問題があったのかもしれません。
気血水・・<体の恒常性>・・を整えてやりましょう。
一度自律神経失調状態に陥ると、心、ホルモン、血液の流れ、免疫力、代謝などすべてに乱れが生じます。漢方的にいいますと、気とは、心のあり様とか、ホルモン。血とは、血液の流れ。そして水とは、代謝力や免疫力をさします。つまり、気血水すべてがうまく整っていれば、自律神経失調にはなり得ませんし、これを整えればつらい症状から脱却できます。
<気>の流れを良くする養生
- 親子、家族の心がつながっている
- 早寝早起き、なるべく日中に活動し夜にはリラックスできるような生活スタイルを心がける
- 過保護、過干渉をせず、自立心を身につけ
- 神経質に考えすぎない
- ストレスに打たれ強くなる
- 無理のしすぎ、気のつかいすぎをやめる
- たとえ寝る前の15分でも一日一度はリラックスして、幸せだ!楽しいな!と思える時間を作る
<血>の流れを良くする養生
- インスタント食品、ファーストフード、動物性食品、油もの、スナック菓子、甘いお菓子などの取りすぎを控える
- ごはんと味噌汁を主食に、豆、海藻、お野菜、魚など、和食メニューの回数を増やす
- 生理が止まってしまうような過激なダイエットをやめよう
- 体がポカポカしたり、じわっと汗をかくような運動が理想的。自分に合うもので、生活に取り入れよう
<水>の流れを良くする養生法
- 便秘をしない
- 冷たいものや、水分をとりすぎて、体を冷やさない
- 入浴や、温泉で体をあたためよう
- ミネラルを十分にとろう
まとめ
自律神経失調症で悩んでいらっしゃる方は、まず気血水の養生法をしていただくことが基本です。けれども、どなたでも、つらい症状に早く別れをつげたいですよね!そんなときは、症状と悩みを私にご相談ください。あなたの状態に合わせて、気血水を高めるものをアドバイスいたします。気血水のアイテムを上手に組むことで、最短期間でつらい症状から抜け出すことができます。
個人によって、組み方、飲み方、量などが変わってきますので、まずはお気軽に尋ねてくださいね!
気血水のアイテム例
気 |
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血 |
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水 |
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