寒湿腰痛と腎虚腰痛
2019年02月19日
中医学的に弁証すると、腰痛には大きく4つのタイプがあるのですが、冬場に多いのが、寒湿腰痛と腎虚腰痛です。
寒湿腰痛は、字のごとく寒さや風雪などの湿気に当たり、寒湿の邪気が経絡を塞いで気血の流れが妨げられて起こるものです。
1、冷えて腰が重くだるい
2、動くと悪化
3、雨の日、雪の日、曇りの日などに悪化
4、横になっても痛む
5、温めると楽
というのが特徴です。
この場合は、督脈と太陽膀胱系の経絡を温める温経散寒止痛法が有効で、漢方では督脈の血流を良くする松康泉や太陽膀胱系に入る葛根湯などが有効です。
また、大椎を中心とした首筋を温灸器やドライヤーなどで温めるのも良い手当て法です。
これに対し、腎虚腰痛は、過労や寝不足などに乗じて起こる慢性的な腰痛で、寒さストレスにより悪化しやすいです。
1、腰がたとえようもなくだるい
2、足腰に力が入らない
3、長時間キッチンに立つなどの疲れで悪化
4、横になると楽
などの特徴があります。
さらに、冷えの症状(夜中のトイレや多尿)がきつい腎陽虚と手足の裏が火照る、寝汗をかくなどの腎陰虚のタイプがあります。
どちらにも共通してよろしいのは、補腎効果のある骨砕補という漢方と、エネスポ(スッポンとカキエキス)で、腎の働きを補ってあげることです。
そして、温灸は首筋の他に、耳を温めることで、腎を養うことができます。
手軽に耳温灸が出来るショーキ温灸器はとても便利ですよ。
また、腎陽虚の方は、羊肉、海老、ナマコ、ニラ、ピーマン、シシトウ、鮭などを食事に取り入れてください。
腎陰虚の方は、黒豆、黒ごま、スッポン、豚肉、カキ、ホタテ、ユリ根などの食材が潤いを作り、痛みを和らげてくれます。
腎虚腰痛は、老化現象でもあるので、コツコツと養生なさってください。
冬場は、行事の入れすぎによる消耗を避けて、体を温め体力を温存する事が老化防止にもつながります。
上記漢方薬を試して見たい方は、直接ご相談下さい。