一覧に戻る

バセドウ病眼症と養生

バセドウ病による眼球症状に悩まれる方へ

甲状腺の値が落ち着いても、眼球の症状が引かずに悩まれる方がたくさんおられ、病院でも治療法がなかなか無いと言われます。
バセドウ病眼症は、中医学的に言うと、目の奥に炎症があったために、その炎症を抑えようとして組織液が動員されたもので、その組織液が熱化してゼリー状の痰湿となり、眼球を押し上げたもの、あるいは眼球回りの筋肉組織に同様の痰湿が増加して太くなったものと考えられます。
一度病理的に生じた痰湿は、瘀血と同様大変に取れにくいものではありますが、根気よく養生なさる事で、次第に痰が溶けて突出が徐々に引いてくる例はたくさんあります。

痰湿はなかなかしつこいものですが、3〜6ヶ月の漢方養生でかなりの改善が見られます。一度良くなれば、新たな炎症がない限り腫れ上がる事はありません。

漢方服用と同時に以下の食事にも注意なさってください。
1、慢性炎症を助長して痰湿を作る食品を避ける
牛乳、バター、生クリームをはじめとする乳製品、牛肉や豚肉の脂質が多い部位は、体に炎症を起こす飽和脂肪酸が沢山含まれています。
クッキやパウンドケーキ、菓子パンなどに使われる、マーガリン、ショートニングなどのトランス脂肪酸は、激しく炎症を起こすので、なるべく食べないでください
また、激辛や香辛料、揚げ物の摂りすぎに注意してください

2、痰湿を溶かす食品はこちらです
里芋、アスパラガス、大根、かぶ、カイワレ、こんぶ、メカブなど
切り干し大根や、高野豆腐などの乾物も痰湿を排泄する力があります

3、パソコンやスマホの使い過ぎによる目の酷使にも注意してください
週に2回は午後10時に寝るなど、睡眠を十分にとって解毒排泄力を高めてください
また、足の筋肉をマメに動かすのも、痰湿の排泄に役立ちます
養生されれば、体の中から改善されますので、諦めずに取り組んでくださいね。

一覧に戻る