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腫瘍マーカーに一喜一憂せずに、体の声を大切に!

腫瘍マーカーの秘密

がん養生中の多くの方が、腫瘍マーカーの上下をとても気にされています。
腫瘍マーカーは、組織の特定の部位に炎症があるときに発せられる表面タンパクを測定していて、確かにがんが大きくなるときにも上昇しますが、腫瘍が確実に存在しない場合にも高い値を示すことがあります。

また、私どもの薬局や、自然治癒力を高める漢方、手当て、食養生などを推進している薬局仲間の数多くの症例を検討したところ、何らかの養生を取入れて、解毒が進むうちに、腫瘍マーカーが恐ろしく上昇してゆき、その後にがんの自然退縮をみた例がとても多いのです。
養生を取入れて、がんを治した方に尋ねてみますと、”一時的に腫瘍マーカーどんどん上昇したけど、体は元気だったし、痛みなどもなかった!”という声を過去に沢山お聞きしました。

私の父の肝臓がん

私の父には9センチ大の肝臓がんがあったのですが、三大療法は受けず、漢方と食養生、手当てなどで日々を穏やかに過ごしたい・・・というのが父の意志で、それでダメなら寿命だと納得できるから、そうさせてくれ!
ということで、養生を始めました。
がんがみつかったときには、体がふらふらして、目もドロンとうつろで、(魚が腐ったような目)明らかに元気が無く、吐き気がひどく食欲がありませんでした。
その時、もしも治療を受けなければ余命半年ほどと言われ、来年のお正月は難しいかも・・・ということでした。

ところが、養生を始めると、父はどんどん元気になってゆき、お正月にはお雑煮やすき焼きも少しいただき、顔色もどんどんよくなってゆきました。
定期的に検査を受けていたのですが、がんの大きさは変わらず、(後で知ったことですが、大きさが変わらないのは、大きくなろうとする力と、免疫力で小さくする力がせめぎ合い、平衡状態を保っているところなので、養生が十分に効力をなしているということ)2年たったあたりから、どんどん腫瘍マーカーが上昇してゆきました。肝臓がんのマーカーはPIVKAIIで、38以下正常のところ、マックスで38800まで上昇。
それでもよく食べられるし、元気だし、体調は良いし、顔色もよい、そしてリンパ球は38%ほどあり、常に2600を越えていました。
そのとき、免疫学で有名な今は亡き安保先生にお尋ねしたところ、”リンパ球が高いし、QOLが良いから大丈夫!、今に自然退縮するよ、楽しみに待っていなさい、マーカーはがんが出す代謝液だから、自分の免疫が働いてがんが小さくなるときには上昇するんだよ!”とおっしゃいました。
さてその後、マーカーのピークを迎えた翌月から、肝臓のがんは外枠から薄くなり始め、2ヶ月ほどの間にわからないところまで小さくなり、とうとう消失してしまいました。
父は、6年後に脳梗塞による誤嚥性肺炎で他界しましたが、がんで亡くなったのではありません。

腫瘍マーカーに対する疑問

さてその後、父のような例を沢山経験してきました。
ですので、腫瘍マーカーには一喜一憂せずに、養生していて体調、顔色、食欲、排便、熟睡できるなどのQOLが良くて、リンパ球が30%以上あれば、自信をもって養生を続けてください。
マーカーが上がるし、QOLが落ちている場合は、養生法を見直しましょう!
と提唱してきました。
ところが不思議なことに、抗がん剤や放射線によって治療がうまくいっているときには、腫瘍マーカーは減少してゆきます。
これはどうしてだろう???・・・疑問に思っていました。

アポトーシスとネクローシスの違い

その秘密がだんだんとわかってきました。
細胞死には、アポトーシス(自然死)とネクローシス(外傷、火傷、感染、毒、血流不全などによる不自然な殺傷)の2つの死があります。
いくつかの特徴がありますが、アポトーシスの場合は、不自然な細胞を自然に末梢してゆくもので、痛みを伴うことなく、複雑ないくつかの酵素反応を繰り返し、不自然な細胞のタンパクを溶かしてゆくというイメージで細胞全体が収縮してゆきます。
このとき、タンパク質が溶け出してくるのが、マーカーの上昇に関連しているのだと思われます。
アポトーシスの場合は、細胞内の炎症物質等が処理されて小さくなってゆくので、飛び散ることがなく、二次的な炎症の火だねは残りません。

これに対して、抗がん剤や放射線等によるネクローシスの場合は、活性酸素で細胞を死滅させ(このときはタンパク質が溶けるような反応ではなく、マーカーが上昇しない)、炎症や痛みを伴いやすく、最終的に細胞は膨張し、破裂する形で、細胞膜中の有害物質が周辺組織にばらまかれ、これがまた二次的な炎症、発がんを促すようです。
治療後にまた再発するというのは、この辺りが関係していると思われます。

注) ★詳しい作用機序はとても難解ですので、ここではイメージでお話しさせていただいています

アポトーシスを誘導させるためには?

本来、免疫が正常であれば、日々出来ているがんの芽をアポトーシスさせてくれていて、本格的な発がんを免れています。
ところが、寝不足、ストレス、無理のしすぎ、食事の間違い、運動不足で冷える生活等の生活習慣により、体内が汚れ、慢性炎症が続くと、発がんと細胞増殖へのスイッチが、アポトーシスなどの免疫能を抑え込み、発がんにつながってゆきます。

そうであれば、ここ一番、徹底的に慢性炎症を鎮火する清熱解毒の養生(漢方や食事、手当て、ストレスを軽減する考え方等)をし、少しずつ体内が解毒されてこれば、再びアポトーシスへのスイッチが入るはずです。
まずは、3ヶ月!そして半年!一年!集中的に養生に取り組んでみましょう。
京都のお手当ての大家、市川加代子先生は、”腫瘍マーカーの上昇は治るチャンス!”と言っておられます。
体調よく、マーカー上昇するのは、免疫力の回復と思ってよいと考えられます。

治療中のマーカーについて

今までお話ししたことから、治療も受けつつ、養生もしているとき、当然マーカーは不思議な動きになってくると考えられます。
ですので、マーカーに一喜一憂して、心のストレスにならないようにしてください。
治療を受けながら、清熱解毒の養生をしておられる方は、抗がん剤等による二次的な炎症部分を抑えることが出来ると考えられます。・・・・治療まかせにせず、必ず養生もなさってください。
そしてあくまでも、体調を最優先してください。
顔色が良い、手の黒ずみがとれてきた、食欲が出てきた、体重が回復してきた、排便が良い、よく眠れる、元気に過せている・・・どれも◎です。
そして、リンパ球の比率が30パーセントを超え、2500以上あることも良いです。
食欲が出てきて、アルブミンが4以上に回復してくると、炎症が鎮まってきます。

仮に、それらと逆の状態になり、マーカーも上がっているようなら、養生の仕方をご一緒に再検討いたしましょう!!!
とにかく、検査の値のみに振り回されることなく、体の声をしっかりと聴いてゆきましょうね♪

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