梅雨時めまいの防ぎ方
2025年06月04日
梅雨時独特の湿気が多い気候になってきました。
ここのところご相談が急増しているのは、この時期に多いグルグルめまいです。
朝、眼を覚ましたら、天井がグルグル回る感じ!
横を向くと壁が上にユラユラ上がる!
頭がクラクラして起き上がれない!
起き上がって頭を下に向けると吐き気!
めまいとともに、心臓がバクバク動悸がする!
血圧を測ったら爆上がりしていた!
などが特徴的な症状です。
この時期は外の湿気が高いために、上手く汗をかけずに体にも湿気が溜まり、重い、だるい、むくむなどの水はけの悪い体になりがちです。
特に、胃腸の働きが弱い方は消化管が上手く水を捌けない傾向にあり、いつもより循環血流量も増えるために、血圧も上昇してバクバクしますし、増えた血流が内耳を圧迫するために平衡感覚の誤作動が生じてグルグルとしためまいが起こります。
このような時の養生として
1、水分や塩分の摂りすぎに気をつける事です。
昼間暑いからといって、水分を摂りすぎた時、それに見合った汗をかいていれば良いですが、部屋でじっとしているなどで、夕方から急に冷えてきた場合、毛穴が閉じてしまって冷えた余剰水分が夜のうち体に停滞し、朝方にめまいを起こします。
2、もう一つ注意していただきたいのが、冷麦、素麺などの麺類です。
小麦は体を冷やす性質な上、水を吸っており、さらにツユをつけて食べるため、かなりの水気を取り入れることになり、胃腸がいわば氷嚢のような状態になります。
さらに、ツユの塩分が多ければさらに喉が渇いて水分を取り込んでしまいます。
3、梅雨時の主食はご飯!そして乾物のおかずが水はけをよくします。
切り干し大根、湯葉、高野豆腐、乾燥野菜、乾燥ワカメなどの乾物は陽の気が多く、体に入ると消化管の過剰な水を吸って便の量を増やして排泄してくれます。
4、マクワウリ、スイカ、冬瓜などの瓜類は利尿を促します。
きゅうりやトマトは体を冷やしますので、スープや炒め物にして調理すると、利水作用が高まり、冷やす効果が緩和されます。
5、めまいが起きているときは、足がとても冷えています。
横になった状態で温熱パットなどで、足の裏や背筋を温めると良いです。
6、めまいが少しおさまってきたら、足浴や半身浴で汗をかくと、症状が早く取れます。
7、漢方では利水作用を促すタンポポ茶と頓服的に五苓散を併用する事で、症状が速やかに取れてきます。