意外に知られていない高血圧の養生法
2025年02月14日
高血圧についてのご質問 (60代 女性)
更年期以降、高血圧で悩んでいます。
上が170、下が100を超える時が殆どで、病院で測ると200を超えます。
ちなみに両親もそのまた両親も高血圧で脳血管疾患で亡くなっています。
病院の血圧の薬も1日1回飲んでいます。
塩分には気をつけているし、スープの汁も飲みません。
酒もタバコもやりません。
一日中PC仕事でとても神経を遣い、運動不足と夜中のトイレの回数が多くて睡眠の質は悪いです。
血圧を安定してもう少し下げたいです。
お答え
昨年2024年の4月〜高血圧の基準値が変わりました。
今まで上が130以上、下が80以上あると受診勧告でしたが、上が160以上、下が100以上に変わりました。
年とともに血圧が上がるのは、心臓より上にある脳へ血液を送るのに不具合が生じているため、圧を上げざるを得なくなるためです。
それをむやみに下げると、脳への血流が低下し、眩暈、ふらつき、転倒、認知症、さらには脳梗塞などの事故を起こしかねません。
特に若い方でも下の血圧が高い方は血管が老化して硬くなり、内腔が狭まっています。
これには食養生が大切です。
上の血圧が高い方は、血管の状態だけでなく、心肺機能への様々なストレスが原因になります。
まずは血管内腔が次第に狭くなる、硬くなって弾力度が低下する、血液の粘性が高まるなどの、血管そのものの老化を防ぐ養生として
1、液体の植物油を種類に問わず使わない事
植物油は体に入って非常に酸化されやすく、血管の内皮細胞を傷つけLDLが酸化LDLとなり血管内腔にプラーク(油)が沈着してどんどん血管が狭くなってゆく
2、砂糖、ブドウ糖、液糖、果糖などの異性化糖を使った食品(お菓子、ジュース、加工食品、調味料)を使わない事
これらの糖は血糖値を急上昇させ、血液を粘らせる、交感神経刺激、大量の活性酸素放出で血管を傷つけ老化、硬くする
3、水分の摂りすぎは循環血流量を増やし血圧を上げる、腎臓に負担をかける、夜間頻尿で睡眠不足になる・・・デスクワークで運動しない方がいにち1.5リットルは摂りすぎ
800CC程度に抑える 舌に歯形がついて浮腫んでいたら水分の摂りすぎ
4、ナトリウムを排泄する働きのカリウム(葉物野菜、納豆、キウイ、赤身肉、ひじき、昆布、サワラ、カツオ、ブリ、メカジキ)などを摂る、カリウムを大量に含んだ雪塩がお勧め
5、食物繊維(野菜、昆布、キノコ)は善玉菌の餌になり、善玉菌が血管を拡張する
6、1日大さじ1程度の酢を摂る 酢の物料理
7、シャワーでなく、湯船に浸かる・・・水圧効果により腎血流が高まり、静脈の大掃除がなされる
8、漢方では田七人参やタンポポのお茶で瘀血の解毒
血管と心臓をサポートする養生
1、第二の心臓である足の強化・・・スクワット30回、踵の上げ下げ30回
2、時速6キロほどのサッサ歩きを1日15分
3、脳の血流を良くするストレッチ・・・肩甲骨の引き寄せ、首の上下左右傾斜と首回し
4、前屈み、猫背、巻き肩は延髄の血流を低下させ、姿勢が悪いだけで交感神経が緊張し血圧が上がってしまう
5、首元、手首、足首、両耳、百会を冷やさない
6、コエンザイムQ10で心筋を補助し心臓をサポートする
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