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萎縮性胃炎からの胃がんをどう防ぐか?

萎縮性胃炎からの胃がんをどう防ぐか?

現在、日本人の中高年の2人に1人が萎縮性胃炎を持っていると言われています。
萎縮性胃炎は胃粘膜の慢性炎症によって起こり、初期には無症状である事も多いため、知らずに放置して徐々に悪化をたどり、胃がんの原因になる事も多いので、萎縮性胃炎と診断された時点で養生を取り入れ、胃がんの発症を防ぐことが大切です。

萎縮性胃炎は、慢性炎症により粘膜が傷つけられ、その修復を繰り返すうちにゴワゴワしたカサブタのように筋の繊維化が起こり、コラーゲン組織が異常に増殖し、正常な胃粘膜とは全く異なる形相になります。
粘膜は潤いを失い、硬く収縮し胃の機能を低下させます。

その結果、胃もたれ、消化不良、胃酸の分泌低下、少量で満腹感、チクチクした胃痛、上腹部の不快感、吐き気、むかつき、胃酸の逆流、ゲップ、胸焼け、お腹の膨満感などの症状を起こします。
また、粘膜からビタミンB12や鉄の吸収力も落ちて、貧血に見舞われ、疲労倦怠感や眩暈、動悸などの症状を呈することもあります。

慢性炎症は、次のように胃粘膜が日々刺激され続けることによって起こります。
1、完璧症、時間に追われる生活、我慢、辛抱などでイライラが募ると、胃粘膜の血流が細くなり、粘膜の抵抗力が低下します。
2、濃い味噌汁、漬物、塩辛など塩分の濃い食事や食卓塩が胃粘膜を荒らします。
3、小麦グルテンは、腸の粘膜細胞だけでなく胃の粘膜も傷つけます
4、体内に入って酸化された植物油脂が粘膜を傷つけ薄くします
5、甘いものは胃の蠕動運動を低下させ、糖による粘膜の炎症が長く続きます
6、アルコールやタバコ香辛料などの刺激物にも要注意です
7、ベーコン、ハムなどの食肉加工食品に用いられている亜硝酸塩(発色剤)が胃酸と反応して発ガン作用の強いニトロソアミンを発生させます
8、ピロリ菌は胃のなかにある尿素をウレアーゼにより中和し、アンモニアを産生させて胃酸から自らを守りますが、アンモニアには粘膜炎症作用と強い発がん作用があります

現在、薬局でご相談を受けた萎縮性胃炎の方々から食生活ををお聞きしたところ
1、生活は時間に言われてストレスフルな毎日を送っていて、苛症
2、朝食生活では朝は、パン、ベーコンエッグ、ヨーグルト、コーヒー、昼はパスタやラーメンなどの麺類、間食に洋菓子、菓子パン、クッキーなどを食べる、夜はサラミやハム、プロセスチーズなどを酒の肴にしてビールやワインを飲む
というのが典型的なパターンなので、言わばこれ以外の食生活をエンジョイすれば良いわけです。

また、すでにできてしまっている慢性炎症も食養生により解毒してゆくことができます。
特に笹から抽出したエキスや、詰まりをとって粘膜の凹凸をなだらかにする通竅、細胞の生まれ変わりを促進する核酸など、漢方食品には粘膜を整えるアイテムもたくさんございます!!!

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