いまだに続くコロナ後の後遺症
2025年11月12日
ここのところコロナやインフルエンザが猛威を振るって、学級閉鎖が出ている地区もあります。
現在の感染によるご相談も増えてきていますが、それにも増して多いのが、以前コロナに感染してから体調不良が続いており、周りでコロナ感染が増えてきたら、さらに体調が悪化しているというものです。
今日は、これに対する養生の仕方についてお話ししたいと思います。
体調の悪化について多い症状が、咳が出だすと止まらなくて息が苦しい、喘息の発作のような感じ、夜中に動悸がし、脈が速くなったり飛んだりして胸が苦しくなる、とにかく体が怠くて動けない、気力が湧かない、女性ですと月経前になるとしんどくて起きられなくなる・・・などの症状を訴える方もおられます。
さらに、これだけのしんどさがあるのに、血液検査では何も出て来ないので、お薬も処方されず返された・・・という事例が増えています。
このような深い悩みをもたらすコロナ後遺症ですが、そのメカニズムが少しずつわかってきています。
1、ウイルスの残存と慢性炎症・・・コロナウイルスは体内から完全に排除されず、臓器や全身の細胞に残存します。
これに対して、免疫がそれを攻撃して慢性炎症が起こります。
免疫は活性酸素を武器にウイルスと戦うので、全身に酸化反応が起こり、全身倦怠感や痛みが起こると考えられます。
さらに、風邪を引いたり、周りのコロナ感染によりウイルスを吸い込む事で、その反応が助長されて症状が加速されます。
*対処法*
これに対するキーワードは解毒と抗酸化の強化です!!!
*しんどい時に無理に出歩かずしっかりと休息し、体の解毒反応を助ける
*ビタミンC、コエンザイムQ10、核酸など還元力のあるものを補う
*切り干し大根などの乾物、新鮮な野菜、お肉や魚を入れた鍋物がお勧めです
2、自己免疫の暴走・・・コロナ感染をきっかけに免疫システムにエラーが生じ、自分自身の細胞を傷つける自己免疫が過剰に働き慢性炎症をもたらします。
*対処法*
*自己免疫疾患を助長するTNFーαを増やしてしまう食材が小麦に含まれるグルテン、TNFーαの原料となるのが植物油に含まれるリノール酸や牛乳に含まれるアラキドン酸ですので、小麦や乳製品を極力控えてください
*自己免疫を加担するTh2に傾いた免疫バランスを改善する冬虫夏草、紫蘇、紅参などの通竅食品をうまく取り入れましょう
*過剰な炎症性サイトカインTNFーαやIL−6を抑える働きをもつ漢方が何種類かあります。症状により使い分けが必要ですので、ご相談ください!
3、血管内皮障害による瘀血・・・コロナウイルスは血管内皮細胞を障害し微笑血栓を作り、瘀血(血流障害)を生じる事がわかっています。
これにより、脳、肺、筋肉などに酸素と栄養が不足する事で、ブレインフォグ、呼吸が苦しい、全身の倦怠感が起こります。
*対処法*
*瘀血の改善に私達は田七人参製剤を用いています
*貧血を改善する事も大切です、女性に多い隠れ貧血にも注意が必要です
4、自律神経障害・・・コロナウイルスにより自律神経が乱されコントロールが障害されることで、めまい、立ちくらみ、発汗異常、下痢や便秘、吐き気、腹部膨満感などの消化器症状、起立性頻脈症候群による動悸などが報告されています。
*対処法*
*急激な寒暖差ストレスを受けないよう、衣服などで調整してください
*仕事や家事などやることに追われる感情は、交感神経を過剰緊張させますので、何事も楽しく向かうという考え方にシフトし、自分で自分の首を絞めない事が大切です
*大椎と仙骨の部分を温める、そして耳の温灸も自律神経のバランスをとる働きがあります
*漢方では柴胡桂枝湯、補中益気湯、バベンソウなど柴胡剤が自律神経の働きを整えます。お悩みの症状により使い分けが必要ですので、ご相談ください♪

