一覧に戻る

血圧の薬は飲みたくないけど・・・どうしたら良いの?

質問

 

閉経してからずっと、血圧が常時150以上ありますが、何かの加減で上が200を超えて、下も110くらいまで上がることがあります。両親は既に他界していますが血圧が高かったので、降圧薬を飲んでいました。降圧薬の服用中は体調が優れず、QOLも低下していたため、私としては出来れば血圧薬は飲みたくありません。でも、血圧が上がっている時は耳鳴りや頭痛が激しく辛いので、血圧を上げない養生とか漢方薬で、何とか成りませんでしょうか?

 

回答

 

血圧が上昇するのは、身体にそれなりの理由があるからです。必要があって血圧を上げています。特に女性の場合、閉経でエストロゲン分泌量の不足から、自律神経の切り替えの働きが不安定になります。

 

1、女性ホルモンには血管を拡張してサポートする働きがありますが、閉経により女性ホルモンが低下すると、この働きが失われます。

 

けれども、全ての女性が閉経で血圧が上がるわけではなく、遺伝的な要因が大きく関わっています。

 

2、人は年齢と共に体の機能が衰え、徐々にスローライフにシフトしてゆく訳ですが、気持ちが若く、歳を重ねてもバリバリと働きたいと云うようなタイプだと、自律神経は衰えた体の機能にはお構いなく、ムチをうつが如くに交感神経を緊張させ、動かそうとしてしまいます。

 

何かのアクションを起こそうとする時、最も血液を必要とする場所は脳であり、心臓より高い所にある脳に血液を送るためには、相当の血圧が要ることになります。

 

3、又、衰えた血管が破れないようにコレステロールが高まり、血管壁に沈着してくるために、血管が細くなっています。

 

この状態でストレスが入ると、血管はさらに細くなり血液にも粘性が増すために、圧力を上げてやらないと血液が行き渡りません。

 

4、さらに水分量の問題もあります。

塩分はむくみを起こして循環血流量を増大させ、血圧を上げる要因になりますが、ストレスもむくみを起こす要因です。

 

人の体はストレスが入ると、尿量を減らし保水するように働くので、塩分に気をつけていてもストレスが持続すると血圧が上がってしまいます。

 

既にお分かりのように、体はストレスに打ち勝って活動できるように血圧を高めてくれているわけです。降圧薬で血圧を下げるだけでは解決になりませんし、逆に低血圧時に起きるめまいやふらつきなど体調不良を起こす事も多々あり、転倒して怪我をされることもあります。ではどうしたら良いのでしょうか???



1、閉経以降に血圧が上昇した方は、今までの行動習慣を省みて、手を抜く事です。

 

つまり、心と体のギャップを縮める事です。心は年をとりませんので、いつまでも閉経前の自分のつもりで体に鞭を打って頑張りたい。そして、達成感と云う快感を味わいたい。ところがこれと引き換えに身体を痛めつけてしまい、色々な不調が出てくる事で、自分の気持ちについて来れない身体を情けなく思ってしまったりしがちです。このギャップは、心が抱く達成感の「敷居」を下げることと、日常的に体のメンテナンスを行い、身体を労わってあげることで縮める事が出来ます。

 

心の完璧癖(~であるべき、〜せねばならない)の負の作用に気づき、これを意識して「体のためにならない事はや〜めた!」を実践してください。

 

また昨今の様に、急激な温度変化や気圧の変化でも自律神経は揺さぶられ、閉経前の方でも交感・副交感神経の切り替えに負担がかかり、失調症状が起こりやすくなります。お天気が不安定で荒れそうな時は、深呼吸や軽いストレッチなどで予め自律神経を整え、心臓の負担を減らしてあげましょう。

 

2、砂糖たっぷりの清涼飲料水、甘いお菓子や菓子パン、油脂類の摂り過ぎをやめて、解毒養生で血管の大掃除をして、血液の粘りを防いでゆきましょう。

 

3、そして最後は血管や心臓をサポートしてあげる!!

仕事より何より体を優先し、朝晩のストレッチ、お散歩、踵の上げ下げ運動、スクワットなどを取り入れてください。

食事では、昆布水、青物野菜、トマト、酢の物、納豆、スイカ、マクワウリなどがお勧めです。

 

夕方足が浮腫みやすく、夜中の排尿回数が多い方はタンポポ茶とコルマータQ10の併用がお勧めです。

コルマータQ10で、心臓の拍出量をサポートして日中の尿量を増やし、タンポポ茶を入浴前に飲んでじんわり汗が出るまで半身浴してください。

夜中のトイレは、ふくらはぎに溜まった水分の排泄なので、弾性ストッキングの利用も効果的です。

 

薬局では症状と体質に合った血圧漢方を提案していますので、是非ご相談ください!!!

一覧に戻る