中医体質診断・・・気虚の人の特徴と養生
2025年05月03日
中医学の体質診断では、体に何かが不足している虚証と何かが有り余っている実証とがあります。
今日は虚証の中でも、気が不足している気虚の特徴と養生についてお話しします。
気虚は文字通り気が不足しているために、覇気がなく元気が乏しい状態です。
薬局店頭で見られる気虚の症状は次の通りですので、皆さんもチェックなさってみてください!
1、疲れやすく、怠くなりやすい・・・すぐに風邪をひいたりします
2、少しのことで体調が悪くなりやすく、気候の影響も受けやすい
3、ちょっと動いてもしんどくて息切れしたり、大量の汗をかいてしまう
4、胃腸が弱く、少ししか食べられない・・・お腹がすぐにいっぱいになり、軟便や下りやすい
5、手足が冷えて浮腫みやすく、頻尿であったり夜間頻尿がある
6、舌がぼってりと浮腫んでいたり歯型がつきやすい
気虚の人はこのようにエネルギーが少ないために大変に疲れやすく、丈夫な方についてゆけない悩みを抱えておられる方が多いですが、気をしっかり補えば丈夫な体質に変わって行きますので安心してくださいね!
それでは、気虚の人にオススメの食材や漢方をご紹介します!
1、気力を補う働きの補気類
お米や餅米、オートミール、山芋、馬鈴薯、カボチャなどの炭水化物
キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、インゲンなどの野菜
お肉は鶏肉や牛肉、お魚なら鰻、さば、カツオ、スズキ、いわしなど
養生薬としては心筋でのエネルギー産生を高め、全身の血流量を増やす、コエンザイムQ10と紅参が入ったコルマータQ10がおすすめになります。
2、体を温める補陽類
お肉なら、羊肉や鹿肉が体を温めます
お魚であればアユ、イワナなどの川魚、そしてエビや干しエビも良いです
漢方養生薬では発酵紅参が、補気、補陽の王様と言われ、体を温めて活力を増します
3、お腹を温める温裏類
にら、ねぎ、唐辛子、ニッキ、生姜を干した乾姜、胡椒やサンショなどの薬味
お魚では、お腹がピンクのマス、鮭などがお腹を温めます
お砂糖は黒砂糖を使ってください
漢方養生薬では大熊柳が、お腹を温め、消化管の動きをよくする働きがあります。
食欲がわかず、お腹が張って時間が来てもあまり食べられない方におすすめです。
気虚の方がやってはいけないNG集は次のとおりです!
1、食事の時間がバラバラで、食べたり食べなかったりする
2、早食い、ムラ食い、ドカ食いしてしまう
3、しんどいのに無理をして頑張りすぎてしまうとすぐに電池切れします
4、過度な運動やサウナなどで汗をかきすぎる事
5、そして夜更かしによる良質な睡眠不足です
気虚の人の養生として
1、胃腸の調子が悪い時はお粥が一押しです!お米1カップに対し、カップ9の水で炊く10倍粥が基本で、炊き上がりの10分ほど前にカボチャや人蔘、鶏肉などを入れた花粥がおすすめです!
2、体を温める温灸器で、脇の付け根の中府穴、お臍、首の後ろのグリグリ・・・大椎から仙骨までの督脈ラインを温めてください
3、手軽にできる運動として、横8の字体操がお勧めです!
両手をあげ、天井に向かって大きな横8の字を描きます。
次に目の前で描き、さらにもっと中腰になって地面に描きます。
ゆっくり、ゆっくり、大きく大きく!!!
川の流れのようになどのゆったりとした音楽に合わせて、大きく体を動かしてください
これは全身の筋肉を使い、毎日行うとどんどん気を作って行きますよ!!!
いかがでしたか?
手軽に取り入れられる事ばかりですので、気虚の方は是非養生なさってパワーアップしてくださいね!!!