コロナ後遺症について
2022年08月08日
BA5株の場合、症状を呈する期間は平均7日で、それ以降徐々に回復していくようですが、生活の色々な場面において後遺症が出てくる事がしばしばあるようです。
BA 5株はまだ変異してそれほどの時間が経過していないため、後遺症がどのくらい続くのかよくわかっていませんが、オミクロン以前の株では、発症から6ヶ月経った時点で4人に1人が、1年経った時点でも10人に1人が何らかの後遺症を抱えていると報告されています。
そして、後遺症は20〜30代の若い女性で、痩せ型の方に多いとの事です。
この年代の女性は、妊娠、出産を想定して毎月の月経があり、気血を消耗しやすいので、十分な栄養を補給して体質虚弱を改善しておく事が大切かと思われます。
さてそれでは報告されている後遺症を見てみましょう。
まずは、味覚障害、嗅覚障害です。
こちらは、通常の風邪のように鼻水や鼻閉が原因で起きるのと違って、大した鼻症状がないのに突然発症し、においや味がわからなくなるものです。
これは、
①鼻粘膜のACE2レセプターを介してウイルスが侵入し、臭覚を司る臭子体が炎症で破壊される
②インターロイキン6(IL−6)というサイトカインにより鼻粘膜に炎症が起こる
これらにより発症し、臭覚が異常な為に味覚も消失するようで、発症から1ヶ月後で、味覚は84%、臭覚は60%改善されるとの報告があります。
当薬局では、臭覚と味覚異常を伴った方に、症状出現と同時くらいの出来るだけ早い時期から、紅豆杉1日15グラム、核酸DNAリペアル1日30粒を併用していただき、早期回復例(症状出現から 平均 5日)を何例も経験しています。
紅豆杉はIL−6による炎症を抑制する働き、核酸には傷んだ細胞を修復する働きがあります。
初期炎症を抑えることで症状の長期化を防げるので、なるべく早い時期からの服用をお勧めします。
アロマオイルを用いた臭覚トレーニングも一定の効果があるようです。
次に、少し動くとしんどい、動けなくなるなどの倦怠感、動悸、息切れがする、めまい、立ちくらみ、体がチクチクしたり、感覚がおかしい、急な発汗などの自律神経症状には波があり、調子が良い日とそうでない日があるようです。
漢方では、虚に乗じて邪の勢いが増すという言葉があり、無理や食事の不摂生などで体力が落ちている時に不具合が起こりやすいので、十分な睡眠と、食事時間のリズムなどを一定にして体を整えておく事が大切です。
必要に応じて、特殊乳酸菌ルコス、気血を作るコルマータQ10、スーパーアミノ酸製剤エネスポなどの補剤の利用をお勧めしています。
その他に、ロキソニンやカロナールが効きにくい頭痛、物忘れ、考えがまとまらない、思考能力、理解力の低下には、新ノーゲンで一定の効果が得られています。
発症から1〜2ヶ月後に多いという脱毛に関しても、早い段階から補剤を使用して消耗を防いでおくことが予防になると考えています。