お正月明けに多い便秘と腸閉塞
2025年01月03日
皆様新年を迎えられ、たくさん美味しいおご馳走を食べられたりしたかと思うのですが、体調の方はいかがですか?
実は毎年お正月中やお正月明けに、ひどい便秘になったとか腸閉塞を起こしてしまったというご相談やご報告があります。
何故こんな時に?と思われるかもしれませんが、実は腸の動きを止めてしまう要因がいくつか重なっています。
まずは冬場の寒さにより、それだけで腸の動きが悪くなっている事。
そしてお正月は家でじっとしていて運動不足にもなりがちです。
さらに極め付けは脂肪分が多く消化が悪いものをたくさん食べてしまうことや、お節料理や甘いスイーツ、そして雑煮ですね・・・。
肉巻きやすき焼きなどをたっぷりと頂いて胃腸が疲れているところへ、今度は甘いものが入ってくると、甘いものというのはいっぺんに腸の運動を止めてしまう働きがあるんですね・・・。
腸は動いてなんぼの臓器ですから、上から下へ送って行く運動が止まってしまうと、腸という袋の中で食べたものが腐敗してしまい、大量のガスが生じます。
そのため、お腹はパンパンに張って、ひどいと妊婦さんほど膨れることもあります。
さらに、お尻の近くにある便がなかなか降りてこないために水分が吸収されてカチコチに固まってしまい、それが肛門を塞いでしまうんですね・・・。
こうなるともう、にっちもさっちも行かなくなり、便が出てくれないので、フォークで突き刺して出したい気分だったけれど、あまりにも苦しくて救急病院で掻き出してもらった・・・というエピソードをこの時期本当によく聞きます。
特に、雑煮は喉を詰まらせるだけでなく、お腹に溜まって気を膨らます作用があって、腸閉塞の原因となる食べ物のワースト1と言われています。
私も過去にお餅でひどい便秘になって焦った経験がありますので、お正月の朝の雑煮はお餅ではなく高野豆腐をお餅に見立てて食べています。
そして、市販のお節は日持ちを良くするためにたくさんの砂糖と塩が使われていますので、友人や娘夫婦と手分けして、甘みと塩分が少ない手作りお節を毎年いただいています。
過去に腸閉塞をやった方や、お腹を切る手術をされた方、帝王切開された方は特に注意をなさってください。
また、普段から甘いものや植物油脂などを避けて養生されている方は、そういったものを代謝する酵素自体も減っていますので、急に食べるとものすごい反応が起きる事がありますので、決して食べすぎないように注意なさってください。
さてお腹が張って苦しい時にどうするか・・・。
まずは横になってホットパックなどでお腹を懸命に温めて、お腹を少しずつ押さえてマッサージしてください。
そして便が出るまでは食事を控えて、切り干し大根の煎じ汁200CCをゆっくり飲みます。
切り干し大根の煎じ汁は30グラムの切り干し大根を1000CCの水からコトコト煎じて、500CCになるまで煮詰めてください。
それを味をつけずにお茶として頂きます。
消化を助け、お腹を温めて腸を動かす解毒の働きに優れています。