中医学 五つのタ イプの「めまい」
2019年03月16日
中医学では、めまいの原因は体の状態で五つのタ
イプがあり、それぞれと「痰」との関わり、天気
の変動が深く関わることで起きるとしています。
さらに食習慣やライフスタイルの誤りも、その原
因と考えられます。
●肝陽亢進
めまい、耳鳴、目の充血、頭痛、赤ら顔、寝汗、
足腰がだるい、怒ると症状が悪化、多夢、口が乾
き苦い、手や足の裏が火照る、舌が紅く黄色い苔
便秘がちなどの特徴があります。
西医的には高血圧に近いタイプといえます。
当店では釣藤散、柴胡加竜骨牡蠣湯、かぎ葛など
を主に使います。
●痰濁
めまい、頭が塞がって重く首がだるい、胸苦しい、
手足や身体が重だるく動きたくない、吐き気やム
カムカがある、などの特徴があります。
水分の多い食生活や、運動が嫌い、子供の頃から
胃腸が弱く、低血圧気味。
当店ではセンザン薯蕷を中心に、苓桂朮甘湯、半
夏白朮天麻湯などを主に使います。
●気血両虚
顔色・爪や唇が白っぽく艶が無い、少し動いただ
けでも疲れ動悸や不眠がある、周囲に気を遣い過
ぎて焦ったり、高齢や無理なダイエットで栄養不
足に多いタイプです。仕事や介護などの心身疲労
で食が細く、気力不足と貧血気味の方に見られ、
疲れると症状が悪化するなどの特徴があります。
当店では棗参宝を主に、帰脾湯、コルマータQ10、
発酵紅参などをよく使います。
●腎精不足
腎精は体のエネルギーの大元で、不足すると脳が
満たされないので、ふらふら感、耳鳴り、足腰が
だるく、立ち眩みなどが起きやすくなります。
めまいの他にも健忘、抜け毛、歯茎の後退など老
化的な特徴があります。エネルギーは食物から作
られ、常に一定量を蓄えていることが必要です。
食物は胃で受け・脾で取り入れ・大腸でカスを出
しますので、これらがきちんと動けるような環境
を作ることが大切です。
当店では消化器系には大熊柳、六君子湯や補中益
気湯を主に、脳の栄養と血流改善に新ノーゲン、
エネルギー代謝を補うエネスポをよく使います。
●お血
お血は西医の血栓に近い物です。様々な原因で血
流が悪化して内臓組織や毛細血管内で血が固まり
周囲の組織を損傷させる病理的な物です。めまい
と耳鳴や難聴、針で刺されるような頭痛、唇やま
ぶたの下が暗紫色、冷えや寒さで悪化し、暖める
と一時的に楽になるが、日が経つにつれ悪化して
ゆくなどの特徴があります。
当店では田七人参が多く配合されている四川富貴
廣、循環元、紅羅布麻を主に、タンポポ茶、雲南
貴精などをよく使います。