恐怖感
2019年05月21日
自分自身の生命を維持する事の脅威が基本で、障害を受けたり財産喪失するかもしれないと感じた時に生じます。身を守るために適度に恐れを感じることで、危険なことを遠ざける大切な感覚ですが、軽い不安感から強度の恐怖感まで、その感情には幅があります。
それは幼児期の躾けや教育、性質的な心の強弱、過去に受けた心の傷などが関わっています。心の奥深くに保存されている未解決の怖い出来事、幼児的な妄想や猜疑心などからわき上がる制御できない感情が、多くの問題を引き起こします。
感情は、嬉しい時には喜び、哀しいときには悲しみ、悩んでは憂い、突然の事には驚き、腹立たしいときには怒り、人間らしく生き生きと生きていく上で、とても重要な心の働きです。只、時間が経つと伴に消滅してゆきます。社会的な集団の中では、強すぎても弱すぎても問題が起こるので、理性を使って自然に感情をコントロールするような仕組みが無意識の中に用意されています。
軽い不安感から強度の恐怖まで、理性によって感情のコントロールが出来るならば、直ぐに我に返って日常の自分に戻る事が出来ます。もしも、不安感や恐怖感が延々と続き。日常の自分に戻ることが出来ないのならば、その原因として理性のパワーが不足している可能性と、不安や恐怖をもたらす事柄が次々と積み重なっている可能性、そして無意識の領域にある不安や恐怖のトラウマがある可能性などが考えられます。
理性のパワー不足。不安や恐怖が積み重なっている時は、整理するだけでも大変にエネルギーを消耗します。集中力が低下するので焦りや苛立ちが起きて、考えがまとまらなくなります。一人だけで解決しようとするのは無理と思いましょう。迷わずに第三者に相談・協力・援助をお願いしましょう。トラウマに関しては次回ご説明します。