熱中症にご用心
2020年07月02日
梅雨から夏にかけては、日照時間が増えて紫外線量増加と高湿度の環境となり、ひょっとしたら新型コロナウイルスの感染拡大にもブレーキが掛かっているのかもしれませんね。まだまだ不明の点が多い新型コロナウイルスですから油断はできませんが。
これからは気温の上昇による熱中症にもご注意ください。
高温高湿度で無風密室環境、炎天下での長時間作業など、私たちは体に熱がこもると発汗・気化冷却させて体温の調節をしています。体温上昇で体の水分が減ると、まず顔がほってたり軽いフワフワ感を感じます。喉が渇いて冷たい飲み物が欲しくなりますが脱水症状の始まりです。この状態が続くと電解質のバランスが崩れて筋肉がピクピクとけいれんしたり、硬くなったりが起こりやすくなります。
お盆休みなど河原でBBQを楽しんでいるのは良いのですが、冷えたビールにはご注意ください。コンロの炎と直射日光の熱で体温が上がると、キンキンに冷えたビールはとても美味しいですね。ところが実は、冷たいビールにはアルコールが含まれ、体温上昇を促進すると同時に脱水作用で、どんどん水分を排出していきます。飲めば飲むほど暑くなっていきますので裸になって川に入りたくなりますが、電解質のアンバランスで「こむら返り」が発生しやすくなっていますので非常に危険です。
速やかに日陰で風通しの良い涼しい場所で、休憩と補水をすることで治まって来ますが、水分と同時に少量の塩分と糖分を摂ると悪化を防げます。
もしも顔や体が赤いのに汗が出ていなかったり、逆に汗が止まらない。意識がもうろうとしていたり頭痛や吐き気がしたり、ひきつけを起こしている場合は速やかに医療機関を受診してください。
特に65歳以上の方は、恒常性維持機能が衰えている事が多いので、環境の変化に適応する能力が低下している可能性があります。
◎体温調節能力の低下:
血液の保水量が少ないと暑くても汗が出せない。外気温が高いと容易に体温が上昇してしまうことがある。
◎ 水・電解質バランスの異常:
発汗、下痢、嘔吐などにより容易に脱水症状を起こします。水分摂取不足、発汗、下痢などによる水分喪失が原因
この場合、純粋に水分のみが失われるということはなく、多かれ少なかれ同時にナトリウム、カリウムといった電解質も失われています。電解質を含んだ補水飲料、またはスイカなど水分の多い物に微量の海塩をふりかけて摂取してください。