梅雨時養生は梅雨前線の位置で位置で決まります!
2025年06月11日
曇りや雨の日が続く梅雨の季節は、梅雨前線をもたらしているオホーツク高気圧と太平洋高気圧のせめぎ合いで変化します。
オホーツク高気圧の勢いが強いと前線は南下し、梅雨寒をもたらし、肌寒くてしとしとした長雨が続き、陰性の梅雨と言われます。
一方、太平洋高気圧の勢力が強い場合、高気圧のヘリから暖かく湿った空気が日本列島に入り込み、気温が高く土砂降りをもたらすような大雨になりやすい、陽性の梅雨となります。
一般的には、梅雨末期は太平洋高気圧の勢力が増すために、各地で災害を起こすような大雨になりやすいですが、その後前線が北上すると梅雨明けで、強烈な蒸し暑さをもたらし増す。
今年は、太平洋高気圧が西に大きく張り出しており、梅雨の初期から激しい陽性の梅雨傾向にあるようです。
さて、皆様の住んでいる場所が、梅雨前線よりも北にあるか、南にあるかで起こりやすい症状と養生の仕方も異なってくるので、梅雨うちは気をつけて天気図をご覧ください!
お住まいの地域が梅雨前線よりも北にある場合、冷たく湿気を持った空気に覆われやすいです。
その結果、体は寒湿の邪の影響を受けて頭が重い、口の中に水っぽい痰が溜まる、お腹が痞えて悪心や嘔吐がある、腹痛を伴う泥状便や下痢、おりものが多い、体が重く浮腫みやすい・・・など冷えと湿気が体を蝕む症状が出やすくなります。
こんな時は、
1、雨に濡れたらすぐにドライヤーで髪を乾かす
2、川沿いを散歩しない
3、生物や冷たいもの、そうめん、冷麦、冷奴などを多食しない
4、首筋をドライヤーで温める
などの手当てが有効です。
食材は、水分代謝を良くする利水化痰のもの・・・小豆、ハトムギ、シナモン、生姜、茗荷、ネギ、パクチー、冬瓜、ハモ、アユ、切り干し大根などの乾物がおすすめです。
漢方では、お腹を温め、湿気を除いて胃腸の働きを助ける人蔘木がおすすめです。
逆に、お住まいの地区が梅雨前線よりも南の場合、蒸し暑く湿気と熱に覆われた空気に覆われます。
こんな時は湿熱の邪に影響され、口がネバネバして苦い、イライラしたりパニックを起こしやすい、めまいやのぼせがあり、動悸を伴いやすい、耳鳴り、ゲップや胸焼け、粘っこい湿熱便、陰部の痒みなど炎症を伴う湿症状に悩まされます。
こんなときは、
1、ビールや日本酒の飲み過ぎ
2、揚げ物や焼肉、餃子など油の多い食品の摂りすぎ
3、カレーなど香辛料の摂りすぎ
4、甘いおやつの摂りすぎ
などに気をつけてください。
食材は、のり、昆布、筍、アスパラ、豆乳、春雨、パクチー、タンポポ茶など、湿気を除き熱を冷ましてくれるものがおすすめです。
漢方でも、湿気をさばき、体の熱を冷ましながら胃腸の働きを整える升降丹を用いるとスッキリします。
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