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乳がん発病を防ぐ12の智恵シリーズ 最終回

グルコーススパイクと乳がん

乳がんには、ホルモン依存性のものとそうでないトリプルネガティブと言われるものがありますが、私の薬局にご相談された皆様を見ていて感じた事は、ホルモン依存性の乳がんの方は、更年期の症状がさほど強くなかった方が多く、トリプルネガティブと言われた方に、月経前症候群、妊娠期の糖尿、更年期の様々なトラブルが強かったと言われる方が多い感じがしています。

トリプルネガティブの乳がんの方に、昔の食生活などをお尋ねしたところ、
1、食事の時間が不規則で食べたり食べなかったりが日常
2、お腹が空くとどか食いしてしまう
3、若い頃から、月経前に無性に甘いものが食べたくなり、お菓子を食べていた
4、妊娠期に血糖値が高くなり、妊娠中毒症と言われた
5、更年期の自律神経症状がとても強く、閉経後にお腹周りが大きくなった
などの幾つかが共通して見られる事に気が付きました。

女性ホルモン(エストロジェン)にはインスリンの感受性を上げる働きがあり、少量のインスリンで血糖値を上手くコントロールする働きがあります。
月経前、妊娠中、更年期にはエストロジェンが低下し、血糖値の上下が激しくなりやすく、それによって自律神経が大きく揺さぶられ、様々なトラブルが生じやすくなります。こんな時に、グルコーススパイクを招くどか食いやムラ食いをする事で、ますます不定愁訴が助長される事になります。
血糖値が急激に上昇したり、又急激に下降する時、大量の活性酸素が症じ血管の内皮細胞が傷付けられる、慢性炎症によりがん細胞が増殖すると言われます。
これらの事から、特別なストレスになる出来事がなかったのに、急激な気分の変化が見られた方、食後に眠くなりやすい方、空腹時にパニック症など気分が悪くなる方にはグルコーススパイクを起こしている可能性があり、これらの生活が長く続くと発がんの危険率が増加すると予想されます。

上記1〜5に当てはまる方は、今すぐに食生活を見直してください。
食事の時間をきちんと決めて、どか食いをしない事、血糖値を急激に上げる甘いものを空腹時に食べない、食事は野菜ものから食べるなどに気をつけてくださいね。

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