長引く下痢症状が増えています
2018年11月20日
長引く下痢の特徴は?
ここのところ、毎日お腹が下るのが2週間以上続いている・・・という患者さんが急増中です。
1,吐き気や発熱などの症状は全くないがしぶり腹になる
2,食欲は普通にあるが、油物などを食べると下りやすい
3,華々しく、ザーと下ってスッキリするのではなく、ほんの僅かな軟便が出て、またしばらくすると少し軟便が出るという繰り返しで1日3~10回ほど下る
4,明け方や夜中にも下りやすい
5,便のキレが悪く粘っこくスッキリしない
6,胸脇部や脇腹に痛みを伴い易い
何故こんな症状に?
ただの冷え腹なら・・・ザーと下り、その後はスッキリ、温めれば回復する
胃腸風邪なら・・・吐き下しや発熱があり、症状が激烈で比較的早く治まる
なので、そういう類のものではありません。
この症状は、いくつかの要因が重なっています
1,この夏の長引く暑さにより、冷たい物や素麺などを多食して、胃腸が弱り冷え切っているところ、気候による寒さの邪気が中に入った
2,さらに、油物や甘いものなどを食べ過ぎることで、腸内の環境が悪くなり、吸収能力が落ちている
3,ここまでなら、下って終わりだが、ここで何らかのストレス(肝欝)が入ることで、腸の動きが止まり、ガスが生じて痛みが出る。ガス、便、ガス、便という状態になるので、1回でスッキリ排泄されない、気滞により湿熱となるので、便が軟便となり臭いを伴いスカッとしない (寒湿の邪と湿熱の邪とで営衛不和・・・自律神経の失調が生じる)
そこでこの場合は、冷えをとる+食べ物に注意して腸内免疫を回復させる+原因になるストレスを解決し、気の巡りを回復させるの3つのてこ入れが必要です。
長引く下痢の養生法
その1・・・梅干と昆布のお粥、韮と鮭のお粥など、お腹を温める食事と、ユタンポなどでお腹を温める手当て
その2・・・揚げ物、肉類、乳製品、甘いスイーツなどを避けて、納豆、味噌、大根おろしなど発酵食品をとる
その3・・・食事の終わりに柑橘類を食べましょう、ウォーキングやお腹のマッサージ、温泉に浸かるなどでリラックスします
あまり下痢が続くと不安になりますが、1~3の養生をすれば必ず良くなります。
できれば、1~3に対応する漢方も併用なさると、回復はうんと早いです!