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数値からわかる発がん体質

日本人の2人に1人が、がんに罹る時代と言われています。

発がんしないために、又、がん治療を終えて再発、転移しないための指標となる数値と対策法をご紹介します。

 

1、血中ビタミンD濃度が低い・・・25-(OH)D3の理想値は40から80ng/ml、

20から30ng/mlで不足、20ng/ml以下で欠乏症

ビタミンDは、がんの栄養療法で欠かせない栄養素です。細胞の異常増殖を抑え、異常細胞のアポトーシスを促進します。

最近では、紫外線を過度に恐れて日に当たらない習慣から、日本人の8割がビタミンD不足症に陥っています。

サプリメントでは1日400国際単位(10μg)を服用し、およそ3ヶ月で血中濃度が安定します。

 

2、EPA/AA 比が低い・・・ 0.6以上が望ましい

オメガ3系オイルのEPAエイコサペンタエン酸は、血液をサラサラにします。また炎症を防ぐ働きがあります。またオメガ6系オイルのAAアラキドン酸は細胞活性を高めますが、一方で炎症を助長します。

EPA/AA 比が低いと血管や細胞に炎症を起こしやすく、心筋梗塞等の疾患と発がんにつながります。日本では高齢者の平均が0.6  であるのに対し、30代の若者では平均が0.14と言われています。動物の肉を控え魚を食べる事が養生の基本ですが、パンや洋菓子を食べる頻度が高いと比率は極端に低下します。

 

3、アルブミンが低い・・・4.5 以上が望ましい

アルブミンは血液中の大切なタンパク質です。

十分にアルブミンがある事で、免疫細胞、血液、筋肉、ホルモン等が作られます。アルブミンが低下している状態では体力も低下し、体に炎症を起こしやすくなります。

毎食20グラム程度のタンパク質を1日3回摂ってください。

 

4、CRPが高い・・・0.3 以下が望ましい

CRPは、体内に炎症が起きている時に上昇するタンパクの数値です。

毎回の検査で増加傾向にあるという事は、炎症が進んでいる事を示し、発がんを助長するので、適切な清熱解毒剤で炎症を治める事が大切です。

 

5、白血球が少ない・・・3100から8400μlが目安 

白血球の数は、多すぎても問題ですが、少なすぎると免疫力が低下し、ウィルスなどに感染しやすくなります。特に症状が無くても慢性的に白血球が少ない方は、十分な睡眠ときのこ類を取り入れた食事を心がけましょう。

 

6、PNI(予後栄養指数)が低い・・・アルブミン値に10を掛けた数値とリンパ球数 に0.005を掛けた数値を足したものが50から60が望ましい

PNIが低いのは、体力、免疫力が低下した状態ですので、まずは体力を取り戻すとともに、適切な補剤で体力の回復をサポートしましょう。過度な糖質制限やタンパク質の制限は禁物です。

 

7、NLR(炎症指数)が高い・・・好中球数/リンパ球数の比率が1から2が望ましい

この数値は慢性炎症を表します。

数値が高いと言う事は、活性酸素による炎症ダメージが大きく、発がんや転移につながりやすいので、炎症体質を改善する清熱解毒養生が大切です。

 

8、空腹時血糖が高い・・・80から90mg/dlが望ましい

空腹時血糖が高いという事は、血液中に糖がだぶついていて、がんの栄養となりやすい事を示します。空腹時の缶ジュースや甘いおやつは極力控えて、血糖値スパイクを起こさない食養生が大切になります。

 

9、血小板が多い・・・15から35万/μlが望ましい

血小板は少ないと血が止まりにくくなりますが、多いと血液が固まりやすく血栓が出来やすくなります。中医学ではがんは瘀血症に属します。適切な駆瘀血剤を用いて、血液の渋滞を取り除きましょう。

 

10、体が酸性に傾いている・・・尿のPHが7.5から8が望ましい

正常細胞では細胞内外共にPH7に対し、がん細胞では細胞内がアルカリ、細胞外が酸性になると活発に増殖します。

PHが0.5 上がると、抗がん剤の効き目が2千倍良くなると言われ、すなわち低容量の抗がん剤で副作用も少なく効かせる事が出来る事が報告されています。野菜、果物、海藻、酢の物などを毎日摂り、カルシウム等のミネラル、クエン酸などで調整する事が出来ます。

 

当薬局では、お客様の検査データを元に適切な養生法や漢方、サプリメントなどをアドバイスしています。がん養生中の方、定期健診のデータが気になる方は是非ご相談くださいね。

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