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膀胱炎を起こしやすい季節です

下から引く風邪

 

ここのところ急に暑くなって、少し動いても汗をかくようになりました。

体を動かしているうちは良いのですが、汗をかいた後に着替えずにじっとしていると背中が冷えてゾクゾクしてくるのがわかります。

背中を伝った汗は下半身を冷やして、下り腹や膀胱炎の原因になるので要注意です。

 

冬場の風邪は、風池というツボ(首元)から入って、頭痛、肩の強張り、寒気、鼻水などを起こしますが、この時期の風邪は汗をかいてお腹や腰が冷えることから、私は”下から風邪を引く“と名付けています。

 

実際ここのところ急性の膀胱炎のご相談が増えてきました。

初期症状は、足の裏の湧泉から突き上げるようなジリジリ感が来たり、ふくらはぎや踵が異常に怠く、排尿に違和感がある事です。

 

こんな時はタンポポ茶で利尿を促すと共に、抗菌の働きのマスマリンやAHSSを合わせるのが定番ですが、素早く症状をとり、奥に入るのを防ぐために漢方薬を少し併用します。

私は葛根湯と猪苓湯を併用してよく使います。

葛根湯は風邪の初期症状の頭痛、寒気、肩の強張りなどによく用いられますが、太陽膀胱系に入る薬なので、あしの踵から冷えた膀胱炎や下痢にも用いる事ができます。

猪苓湯は、膀胱系にお薬を届けてくれる働きが強く、抗菌し利尿を促します。

同様の理由で、足の内側クルブシの下・・・照海(腎系)と足の外側クルブシの下・・・申脈(膀胱系)にお灸をしたり、放電灸というツボパッチを貼るのも良い方法です。

そして、お腹と腰回りを冷やさないようによく温めてくださいね、

 

膀胱炎を繰り返すと慢性に移行しやすくなり、ちょっとした疲れですぐに再燃します。膀胱炎が良くなっても、最低1ヶ月は再発しないための手当てを行なってください。

具体的には、粘膜細胞の修復を促すために核酸を取り入れたり、粘膜の血流を増やし免疫力を高める通竅を補ったりするのが良いです。

膀胱炎は、慢性に移行すると腎盂腎炎や、発がんリスクをも高めますので、放置せずに早めにご相談下さいね。

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